『怪物園』/junaida

      2022/04/28

いにしえの時代から怪物たちを乗せて旅をしていた怪物園。
だけどある時、中の怪物たちが、怪物園から抜け出します。
怪物たちは街を闊歩します。
人々は怖がって家の中へ逃げ込んでしまいました。

ステイホームすることになった子どもたちは退屈。
そこで、空想の世界で冒険に出るのでした。

空想の乗り物で、街をゆき、空をゆき、海の中をゆく子どもたち。
その冒険の途中、怪物たちにであいます。

怪物たちは実は迷子になっていて、怪物園へ帰れなくなっていたのです。
子どもたちが怪物たちを怪物園へ送り届け、街から怪物たちがいなくなったのです。

外には怪物がいるから、じっと家で隠れている。
これって、今のコロナ禍でのわたしたちの様子を連想しますよね。

そして、そのステイホームの日々から抜け出すためには、子どもたちの空想の世界が必要だった。
未来のある若い人たちによる想像力が、新しい時代を切り開くために必要だ、という暗示にも思えます。

また、怪物たちにも注目すべきです。
というのも、怪物たちは見た目こそ恐ろしいのですが、街を徘徊するだけで、別にこれといって何もしてないんですよね。
見た目が怖いから街の人たちは逃げ出しちゃったけど、彼らは迷子になっていただけなのです。

子どもたちは、見た目に惑わされず、怪物たちの声を聴いて、無事に怪物園へ送り届けることができました。
「落ち着いて話を聞く」というのは、大切ななのですね。

『怪物園』では、否が応でもコロナを連想してしまうお話です。

だけど、それだけじゃなく、「子どもたちの想像力のパワー」と、「見た目は怖くても冷静に判断すれば対処できる」という、二つの教訓を読み解くことができました。

絵も魅力的でよい絵本でした。

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